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Training Drill
友岡和彦の競技者のためのトレーニングドリル
第20
回 「ファンクショナルストレッチ1 ―アクティブストレッチ―」


ファンクショナルストレッチ 1
―――アクティブストレッチ―――

 ストレッチというと、地面やテーブルに寝た姿勢でのストレッチ、またはパートナーから受けるストレッチを想像するでしょう。これは筋肉自体をストレッチすると言う目的からすれば、確かに有効かもしれません。しかし、皆さんも気づいていると思いますが、必ずしもこのような状態での柔軟性があるからといって、それがそのまま競技に反映されたり、傷害を予防したりするとは限りません。また逆に従来のストレッチで体が硬いといわれても、競技中にめったに怪我をしない選手も多く見てきました。ストレッチを行うことの目的は、パフォーマンス向上(スプリント時のストライドレングスなど)とともに、傷害予防にあります。しかし、いくらストレッチをしたところで、その目的が達成されなければ、意味がなくなってしまいます。そこで、これまでのストレッチにどのような要素がかけているのかを見直し(トレーニングのギャップ)、どのようにしたらそのギャップを埋めることができるのかを考えるようにしなければいけません。そこで、今回と次回の2回にわたって、機能的なストレッチ、つまりファンクショナルストレッチについて紹介したいと思います
 今回は全身を使ったアクティブストレッチを紹介したいと思います。これは、筋肉ここをストレッチするのではなく、体のバランスを整えながら全身のストレッチを行います。競技前の動作を行うための準備のためのものと考えていいでしょう。そこで、最近では、多くのトレーニングコーチによって「ムーブメントプリパレーション」とも呼ばれています。これらのドリルは、ジョギングなどをして体を温めた後に行うようにしてください。

 
1.ワームウォーク
 
両膝を伸ばし、背中をまっすぐにして、両手を地面につきます(1)。その姿勢から、足はその場に残したままで、手で歩く要領で一歩ずつ手を前に出して(2)、上半身が地面に平行になるくらいまで伸ばしていきます(3)。このとき、背筋は伸ばして、背中を丸めたり、お腹を落としたりしないようにします。今度は、その姿勢から、両手はその場に残して、足を1歩ずつ両手のほうに寄せるようにして歩いてきます(4)。このときひざを常に伸ばしたままにして、しっかりとハムストリングが伸ばされるようにします。両手、両足ができるだけ近くまで行ったところで、再び(1)からの動作を繰り返しながら、前に進んでいきます。
(1) (2) (3)
(4) (5)


2.スパイダーマン
 

背中をまっすぐにして、左ひじを左ひざまでもって行きます。このとき、しっかりと股関節がストレッチできるように、左ひじを左ひざの内側に入れるようにします。そして、その動作とは逆に右手と右足は伸びた状態になります(1)。そして、3秒ほど静止した後に、今度は逆をストレッチして、前に進んでいきます。

(1) (2)


3.キャリオカ・ランジ
 
左足を前に出して、右足とクロスさせます(2)。この時左つま先が前方を向くようにします。その姿勢から、胸を張って膝を曲げて、上体を落として、殿筋をストレッチするようにします(3)。そして、右方向に進むようにして、右足を元の位置に戻し、スタートの姿勢に戻ります(4)。そして、今度は、左足を後ろに動かし、右足とクロスさせます(5)。このとき右足のつま先は前方を向くようにします。この姿勢から、胸を張りながら上膝を曲げて上体を下ろしていきます。この動作を繰り返しながら右方向に進んでいきます。
(1) (2) (3)
(4) (5) (6)


4.前方キック
 
背筋を伸ばした状態から、ハムストリングをストレッチするように、交互に前方方向に足を振りあげて前に進んでいきます。このときつま先は真上を向くようにし、また過度な骨盤の動きを最小銀にします。


5.スリーポイント・コンボ・ストレッチ
 
右足を大きく前に出しランジの姿勢をとります。左手を右つま先の横に突き、バランスをとりながら体を前傾させて、右ひじを地面につけるようにしていきます(1)。この状態を3秒ほど維持して、左手をついたまま、今度はひじを曲げずに、右手を真上に向くように、上体を右に回転させていきます(2)。この姿勢を3秒ほど維持して、それから、今度は両手を地面に付き、右ひざを伸ばして、右のハムストリングをストレッチします(3)。
(1) (2) (3)


6.サイドランジウォーク
 
右足をあげて(1)、右方向へ大きくサイドステップを踏み、サイドランジの姿勢を作ります(2)。そして、その姿勢から、上体を右回転させて左手を、右つま先までつくようにします(3)そして、右方向に進んでスタートの姿勢の戻り、同じ動作を繰り返して行います。
(1) (2) (3)


7.リバースランジ&ポステリアリーチ
 
左足を上げて(1)、その姿勢から左足を後ろに大きく出しておきます(2)。そして、両膝の位置を変えずに、上体を左方向に回転させて、全身のバランスを維持させたまま、両手を左斜め後ろ方向に出していきます(3)。その姿勢を3秒ほど維持して、スタートの姿勢に戻り、今度逆足を後ろに出して行っていきます。
(1) (2) (3)


8.スリーポイント・トランクローテーション
 
背中をまっすぐに伸ばし、右手と両膝をつきます(1)。その姿勢から、左ひじを右わき腹につけるようにしていきます(2)。そして、今度は状態を左方向に回転させていき、左肘を真上まで上げるようにして体幹部のストレッチを行っていきます(3)。
(1) (2) (3)


9.リーチオーバーウォーク
 
バランスをとって、右足でたちます(1)。その状態から、左足をまっすぐにして、背筋を伸ばして上体を全方に倒していきます(2)。この姿勢を3秒ほど維持した後、もとの状態に戻り前進していきます(3)。そして今度は、左足を軸にして行います。
(1) (2) (3)


10.シングルレッグ・ポステリア・リーチ
 
片足で立ち、ひじを伸ばして両手を後ろに下げていきます。このとき、体幹部の伸展は、腰部からではなく、腸腰筋をストレッチすることによって、股関節をしっかりと伸ばすようにします。また、骨盤は左右ぶれないようにして、しっかりと全身のバランスをとるようにして行います。ゆっくりと小刻みに10回ほど行います。


11.スライドランジ
 
つま先を外側に向けて、大股で立ちます。その状態から、腰を膝の高さまで下ろします。そして、股関節をストレッチするようにして、上体をゆっくりと左右交互に動かしていきます。これを合計20回ほど行います。
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2005/01 第21回
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2004/10 第20回
「ファンクショナルストレッチ1 ―アクティブストレッチ―」
2004/09 第19回
「パワートレーニング ―コンプレックストレーニング―」
2004/08 第18回
「足首捻挫のファンクショナルリハビリテーションプログラム」
2004/07 第17回
「腰部のメインテナンスプログラム」
2004/06 第16回
「ショルダーメインテナンスプログラム」
2004/05 第15回
「ウォームアップのバリエーション」
2004/04 第14回
「ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(パート2)」
2004/03 第13回
「ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(パート1)」
2004/02 第12回
「マトリックスバランスドリル(パート2)」
2004/01 第11回
「マトリックスバランスドリル(基礎編)」
2003/11 第10回
「ダンベルマトリックス −上半身、下半身−」
2003/10 第9回
「フォームローラードリル」
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2003/4 第4回
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「メディシンボールドリル」
2003/2 第2回
「バランスボールドリル - 上半身、下半身トレーニング」
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