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Training Drill
友岡和彦の競技者のためのトレーニングドリル
第8回 「自体重トレーニングドリル」

自体重トレーニングドリル

 最近道具を使わずに、また場所を問わずにできるトレーニングについて聞かれることがあります。外部からのおもりを使わずに体重負荷だけでも、効果的にトレーニングを行うことができます。これは、すべてのレベルの選手に行えるトレーニングです。トップアスリートなどは、シーズンが終わり、オフシーズンのフィジカルトレーニングに入る前の導入期のトレーニングとしてとても効果的です。また、小中学生には、重力に対して体をうまくコントロールできるようにするためのトレーニングとして、1年を通して行うといいでしょう。このドリルを行う前に「友岡和彦のトレーニングガイド」の負荷トレーニングの章を参照してください。そこで自体重トレーニングの目的についてぜひ読んでください。

自体重トレーニングのポイント

  1. 矢上面、前額面、そして水平面のすべての面を使ったとドリルを行うようにします。
  2. スピード
    関節への余計な負担を与えないために、最初はゆっくりとした動作で行います。
    十分な筋肉がついたところで、プライオメトリックスなどの瞬発的な動作を取りいれていきます。
  3. バランス
    通常のマシンを使うと体のバランスを使う必要がないことが多くあります。しかし、いくら筋力がついても関節内のバランスを安定させる「機能」がしっかりとしていなければ、重心を効果的にコントロールすることはできません。そこで、片足で行うドリルも行うようにします(実際にグランド上での動きを見ていて、両足同時に同じ動作を行うということはめったにありません)。
  4. 多関節運動(全体運動)
    人間の頭脳には、コンピューターのように情報を処理する「回路」があります。そして、いつも同じ情報を入力することによって、それに対する反応(リアクション)も同じになってきます。そこで、たとえばレッグエクステンションやレッグカールのようなエクササイズを行っていれば、関節から常にその動き方を頭脳にプログラムすることによって、その動作に体が適用してきます。しかし、大腿筋やハムストリングは、膝関節と股関節の2関節にまたがる筋肉で、日常生活やスポーツにおいて、実際にはそれらの筋肉は2つの関節を使って動いています。しかし、ウェイトルームでそれを無視して1関節だけのトレーニングだけをすることに終わってしまうと、いざグランドに出るとそれらの筋肉は、正しいスピードで正しい力の割合で収縮することができなくなってしまいます。このように間違った動き方をプログラムされた筋肉は、グランド上での動きに適用できずに、肉離れなどの怪我につながることがあります。頭脳は筋肉個々に命令を出すのではなく、「動作」単位で命令を出すに過ぎないのです(Gary Gray)。そのため、いくら筋肉個々を単一に鍛えたとしても、それがそのままコーディネーションの取れた動作につながるとは限りません。そのため、筋肉を単一的に鍛えるだけに終わらず、それから今度は「動作をトレーニングする」ことを考えるようにしてください。ウェイトルームでは、定石とされていたエクササイズは、実は一歩外に出たらまったく使われない動作だということが多々あります。
自体重トレーニングドリル例

1.多方向ランジ
片足を中心として、逆足を、前、横、斜め後ろ方向に出します。股関節のダイナミックな動きを目的としています。

 

2.シングルレッグスクワット
この写真ではバランスボールに後ろ足を乗せて片足スクワットお行っていますが、最初はベンチなどの安定した台の上に後ろ足を乗せて行います。足を曲げたときに、つま先がしっかりと前方向を向き、膝がつま先より前に出ないようにします。バランスボールのご購入はこちら

3.シングルレッグピックアップ
主にハムストリングのエクササイズです。軸足は軽く膝を曲げるぐらいにして、その姿勢から上半身をかがめていきます。このときハムストリングにストレッチを感じるようにします。写真ではバランスパッドの上で行っていますが、最初は床の上で行います。手の下ろす位置は最初はまっすぐに下ろしていき、それから対角線で床にタッチするようにします。慣れてきたところで、軽めのダンベルを持って行います。バランスディスクのご購入はこちら

4.タッチダウン
シングルレッグピックアップのように片足で立ち、その姿勢から今度は、膝を曲げて手を真下に下ろしていきます。ばれてきたところで、不安定な表面の上に立ったり、またダンベルなどを持って行ったりします。バランスディスクのご購入はこちら



5.3方向ステップアップ
片足で台の上に立ちその姿勢から片足を浮かせて膝を曲げていきます。浮かせた足は地面につけずに、軸足の膝が90度ぐらいまで曲げるようにします。浮かせた足の方向にバリエーションをつけて、体がしっかりとバランスを取れるように意識します。バリエーションとして、ここでは、前、横、斜め後ろでのクロスを下に紹介しています。


6.サイドランジローテーション
メディシンボールを胸に両手で抱えて、片足で立ちます。その姿勢から横方向にランジを行います。出した足のつま先は斜め45度前を向くようにします。足がついたところで、メディシンボールを体軸を中心に、後ろ方向に回転させます。このとき頭の位置がぶれないようにします。それから、今度はメディシンボールを元の方向に戻しながら、スタートの姿勢に戻ります。メディシンボールのご購入はこちら

7.ウォーキングランジローテーション
メディシンボールを抱えて、ウォーキングランジを行います。上げた足が地面につきひざを曲げるところで、同時にメディシンボールを出した足の方向に回転させていきます。このとき頭の位置を保ち、姿勢がぶれないようにします。メディシンボールのご購入はこちら

8.腕立て伏せのバリエーション
腕立て伏せにはいくつかのバリエーションがあります。どのエクササイズにも言えることですが、いつも同じエクササイズを行っていれば、体はそれに慣れてきてしまい、初めてやったときほどの効果が得られなくなってくるので、バリエーションに富んだエクササイズを選んでください。


9.プライオメトリックス
プライオメトリックスも自体重を使ったエクササイズの一つです。ここでは、ジャンプの方向性を意識して、前方向、横方向、回転、斜め前方向、そして上方向への基本的なジャンプドリルを紹介します。
A.ロングジャンプ
B.サイドジャンプ
C.ローテーションジャンプ
D.アイススケーター
E.スプリットジャンプ
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バックナンバー
2005/02 最終回
「スポーツスペシフィックトレーニングの例」
2005/01 第21回
「コンプレックス・ストレッチプログラム」
2004/10 第20回
「ファンクショナルストレッチ1 ―アクティブストレッチ―」
2004/09 第19回
「パワートレーニング ―コンプレックストレーニング―」
2004/08 第18回
「足首捻挫のファンクショナルリハビリテーションプログラム」
2004/07 第17回
「腰部のメインテナンスプログラム」
2004/06 第16回
「ショルダーメインテナンスプログラム」
2004/05 第15回
「ウォームアップのバリエーション」
2004/04 第14回
「ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(パート2)」
2004/03 第13回
「ファンクショナル・ムーブメント・スクリーン(パート1)」
2004/02 第12回
「マトリックスバランスドリル(パート2)」
2004/01 第11回
「マトリックスバランスドリル(基礎編)」
2003/11 第10回
「ダンベルマトリックス −上半身、下半身−」
2003/10 第9回
「フォームローラードリル」
2003/8 第8回
「自体重ドリル」
2003/7 第7回
「チュービングドリル」
2003/6 第6回
「ミニバンドドリル」
2003/5 第5回
「マイクロハードルドリル」
2003/4 第4回
「ミニハードルドリル」
2003/3 第3回
「メディシンボールドリル」
2003/2 第2回
「バランスボールドリル - 上半身、下半身トレーニング」
2003/1 第1回
「バランスボールドリル - 体幹トレーニング」


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